放医研に行って反物質をみる



放射線医学研究所(略称;放医研)という施設が千葉の稲毛にある。



私がここで研究をしていた頃は、文部省の中の科学技術庁の管轄だったんだが、原子力規制委の管理によって「量子科学技術研究機構」という近未来的な名前に変わった。

01_1747NCR.jpg


なんかマジンガーZが置いてありそうな名前である。


02_1800NCR.jpg


研究所に入るには、IDカードをかざして分子イメージング棟に入る。


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放医研ではシンクロトロンHIMACをはじめ、サイクロトロン、リニアック、タンデム型静電加速装置などRI生成装置をメインに、イメージセンシングとしてはポシトロン・エミッション・トモグラフィ、DOI次世代型PET装置、内部被ばく検出機構、外部被ばく検出機構、生物低線量域線量効果検出を行っている。

03_1799NCR.jpg



放射性フッ素18は、電子の反物質である陽電子(ポジトロン)とニュートリノを放出させることが出来る。この陽電子と電子による対消失により発生するガンマ線を画像処理することで核医療診断が可能である。

電子は素粒子の中ではクォークとともに、フェルミオンに分類される。

ポジトロン核種から放出される陽電子(ポジトロン:β+)は反物質なので、すぐに近くにいる普通の電子(β-)と衝突して消滅するが、その際にお互いに逆方向に511keVのエネルギーの放射線を放出する。ポジトロン断層診断では、被験者の周りに円形に配置した検出器でこの消滅放射線を検出することにより、放射線の飛来方向を限定することができる。

05_PETNCR.jpg


これがPETの原理で、ガンの検査をガンマ線カメラ(シンチレーションカメラ)で測定したものがPET検査のイメージングである。


04_0142NCR.jpg
[シンチレーションカメラ]

しかしいかんせん解像度が低い。分解能が悪すぎる。実際にはCT画像と合わせてイメージングの画像処理を行うが、まだ画像の錯誤が生じてしまう。

そこで最近ではコンプトン効果を利用したコンプトンカメラも開発されつつある。
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それでは、光と光が衝突したらどうなるでしょう。

これは筑波のKEKB(高エネルギー研究所)でその実験を行っていますが、511keV以下(可視光)では相互干渉はありませんが、511keV以上(γ線)では光子と光子の衝突で、電子と陽電子が出来ます。(図のa)

ではもっと光子のエネルギーを上げてやると、2GeV以上ではクォークやグルーオンが飛び出します。(図のb,c)
さらにもっともっとエネルギーを上げて100GeVくらいにすると、ヒッグス粒子まで飛び出す可能性があります。(図のd)

06_photon1sNCR.jpg




>>> 医師国試の模試です。なんだか珍問奇問 >>>>


問1. 以下の放射性核種の中から核医学診断と核医学治療(内照射治療)の双方に用いられるのはどれか。

a:C-11 b:O-15 c:Tc-99m d:I-123 e:I-131



問2. 核医学診断の特徴について誤っているのはどれか。

a:放射性医薬品の投与量はCTの造影剤に比べて少ない。
b:至適なイメージングのタイミングは使用する放射性医薬品により異なる。
c:SPECTでは、体内から出てくるガンマ線を多方向から検出して、断層画像を再構成する。
d:PETでは、ポジトロンそのものではなく、ポジトロンが消滅する際に放出される1対の消滅放射線を検出している。
e:放射性医薬品の投与による体内の放射能は、時間とともに物理学的半減期に従って減少していく。



問3. 核医学診断による有害事象や被ばくについて誤っているのはどれか。

a:放射性医薬品の投与により有害事象の起こる確率は、CTの造影剤の場合に比べて低い。
b:核医学診断における被ばくは内部被ばくが中心である。
c:核医学診断における被ばく線量評価はMIRD法を用いて行われる。
d:ある臓器の被ばく線量の推定には、他臓器に集積した放射能の影響も考慮する必要がある。
e:核医学診断において、小児への放射性医薬品の投与量は成人への投与量と同じで良い。


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問1の答え( e)これはただの暗記問題
問1の答え( e)なんだかひっかけ問題だけど、半減期だけでなく排泄によっても減少するから
問1の答え( e)これは常識。小児の方が長生きするから

こうしてみると、医学部に入るには難問が多いが、入ってから先は常識問題的というのが気になる。

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反物質というものは、宇宙空間の遥か彼方に存在するもののように見えるけど、実際にはとても身近にあるものだという事ですね。




JIMMY

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