海外知財リスク危機管理




先日、「夕張メロン」を購入してみたが、中身は黄色い普通のメロンだった。

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まあ値段といい、見栄えといい偽夕張メロンであることは明白だけど、念のためにJA夕張に問い合わせをしてみると、「『夕張メロン』はロゴも名前も商品登録してあり、厳格な品質管理をしているので、3月に夕張メロンが販売されることはありえません。
ニセモノのウワサは聞いたことがありましたが、実際に目にしたことは初めてでした」という丁寧な返答をいただいた。


JETROに行って「海外知財リスク注意喚起」のパンフを貰ってきましたのでその話。

なおこの注意喚起に関しての詳細は、日本貿易振興機構知的財産課 東京都港区赤坂 1-12-32 アーク森ビル6F TEL:03-3582-5198 E-mail:CHIZAI@jetro.go.jp まで。



海外知財リスクに関しては大きく分けると3つのリスクがあります。

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1番目は海外進出前に技術情報そのものがコピーされ、現地会社が先に出願をしたという場合です。

これはいわゆるパクリですが、その原因にはリストラで辞めた社員が企業情報を現地会社に渡した産業スパイ型、社内ネットワークがハッキングされ新製品情報が盗まれたハッキング型、海外での展開を急いでいて知財出願しないまま展示発表会を開いてしまった準備不足型などがあります。


2番目は人件費の安い海外でのOEMを委託して、ついついコア技術やノウハウを社長がしゃべってしまったという場合。

社長とすれば、海外の社会インフラを助け、その国と日本との大きな架け橋になると熱き夢を持っていたのかも知れません。
しかし委託先との秘密情報の取り扱いに関する契約をきちんとすることも必要です。

ただ委託先は秘密情報をわざとリークさせないにしても、委託先は日本本社との運命共同体意識は低いので、社内ネットワークが本社並みになっていないこともあります。
秘密情報が安易に机に放置してあり、夜間侵入した第3者がその情報をリークさせるということもあります。

こうして大量に流布したニセモノに対して現地委託企業は、頑張って対抗しているという姿勢を本社に見せますと、本社としてはニセモノとの本質的な違いや材質に関するコア技術を指導するかも知れません。その結果、コア技術まで指導を受けた現地社員たちはニセモノを作っていた企業に好条件で転職をすることになります。
まさに尻の毛までむしり取られるという状態です。


3番目は偽ブランド商品です。これはそもそも犯罪です。しかし偽ブランドだからと言って甘く見てはいけません。海外に初進出だと張り切って出かけてみたら、そこにはすでに偽物ブランドがおり、なおかつ本家の方を偽物だと逆提訴されることがあります。

さらには地域名や「Made in Japan」までも登録されることもあります。中国産の「松坂牛」とか、韓国産の「矢場とん」とかも当然のようにあるわけです。松坂や神戸や魚沼などの地名は、日本を示す固有名詞だから使えるはずはないと考えるのは日本人だけです。

さてこのような偽ブランドが出回ったときに、すぐに正規品ではないと即答せずに大人の対応だと構えていると、偽ブランドのクレームはすべてオリジナルの方にやってきます。その結果、オリジナルの評判を落とし、オリジナルの商品名もロゴも使えなくなることがあります。


牛肉でいえば、「松坂牛」の名前やロゴだけで本物を主張しても難しく、DNAパターンまでも商標登録すべき時代かも知れません。

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実際に偽物を発見した場合の対応について考えてみます。

その前に、新商品情報がリークされないように情報漏洩防止に努めるのは無論のことです。本物が発表される前に、偽物が横行しているようでは、こちらが本物だという根拠を失うばかりか、下手をすると本物の方を偽物だと逆提訴されかねません。


まずは偽物発見情報は出来るだけ早く、かつ詳細な情報を得る必要があります。

発見情報としては、誰が何時どの店で何を発見し、どのように展示されており、どのような量で販売されていたか、証拠の写真、領収書、等をきちんと揃える必要があります。

またそれによる被害状況、権利侵害状況、商標権侵害があるのか、意匠権侵害があるのか、特許・実用新案権侵害があるのか、著作権侵害があるのかを調査する必要があります。

簡単に提訴と言っても、裁判が長期化すると決着する前に商品の陳腐化があったり、相手側からの反撃もありますので慎重な対策が必要です。

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なにしろ相手は海外のことですから、場合によっては強い反撃にあうこともあります。

反撃の方法は、商標登録申請を受けた国ぐるみで、その情報を事前にリークして自国の業者にあらかじめ商標登録させてしまう事もあるでしょう。その場合は、そもそもオリジナルは自分の方であると、逆提訴で反撃されかねません。

また、相手が零細な企業であれば警告書だけで済むこともありますが、大手の財閥系であれば政府やマスコミを動員して反日キャンペーンや不買運動に持ち込むこともあるでしょう。多数の暴動やボイコットの被害の方が偽物の被害より高くつくこともあります。摘発された企業が人民を動員して、日系企業に投石をしたり暴力被害を与えることもあります。

そもそも相手側は、摘発でダメージを受ければ対抗手段を取ってくるのは予測されることなので、平和的に話し合いで解決できるほど甘くはないということです。不逞国家には全否定をしておかねば、あらゆる言いがかり、タカリ、誹謗中傷、暴力で向かってくるでしょう。


そこで摘発に当たっては、(1)警察・検察に顔の効く(2)模倣事例に詳しい(3)信頼できる(4)日本語能力が高く綿密なコミュニケーションを取れる現地人を代理人にする必要があります。
ここが難しいところで、代理人が相手側の人間であったり、裏社会の人間で賄賂ばかり要求されてはたまりません。

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[ヨシタケシンスケ http://www.bookbang.jp/anniversary/article/383]


一番確実な対策方法は、アップルやルイ=ヴィトンのように専門店を設定することです。少なくともそこで購入したものはホンモノになります。
また国家がグルになって偽物を売ろうとする国に対しては、専門店への出荷を止めてしまえば、○○国には正規品は販売されていないということになります。


専門店を設定するほどの規模でない場合は、デパートに限り偽物を駆逐する方法です。これはデパート側にも偽物を扱ったことによるブランド低下のダメージがあるので容易にすすむかもしれません。

つまりセントラルデパートや伊勢丹デパートで扱う「夕張メロン」は本物であるが、タラートで購入した安い「夕張メロン」はバッタものである。という方法。
これなら消費者にも分り易いでしょう。

要は偽物には偽物らしくコソコソとさせることが肝要です。




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