N響の夏の定演



---前回、7月18日の記事のつづきです---
N響の定演の開演時間になりました。

01_3983N響コンサート
[NHKホール]

本日の演目はブラームス/交響曲 第1番 ハ短調 作品68とヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 作品102です。

指揮はマイケル・フランシス。スウェーデンのノールショッピング交響楽団の首席だそうです。ヴァイオリンはベルリン・フィルのコンマスに就任した樫本大進、チェロはクラウディオ・ボルケスです。

02_N響コンサート


樫本大進といえば、諏訪内晶子と並んで日本を代表するヴァイオリン奏者です。諏訪内さんのほうが日本を中心に活躍しているので知名度が高いのですが、樫本大進はヨーロッパ中心に活躍をしており、サー・サイモン=ラトル指揮のベルリンフィルの演奏には必ず登場しています。

これはぜひとも見逃せないですよ。

チケットはNHK交響楽団のサイトで申し込んで発券番号をもらい、近くのセブンイレブンに行ってお金を払うとその場で発券・印刷が行われます。簡単な仕組みになりました。今回の席はC席で2000円です(約550バーツ)。タイのコンサートも500バーツくらいですからあまり変わりません。

N響の方がバンコクフィルよりはかなりお買い得です。
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最初のブラームスの1番の交響曲はブラームスが20年もかけて、ようやくその音楽を理解しうる年齢に達して産み出した難産の曲です。

今日の指揮者。マイケル・フランシスはかなり独特なブラームスでした。

従来のアナリーゼの苦しみと悲観に満ちた第1楽章ではなく、劇的、ドラマスティック。
分厚い重低音の中で華麗に舞い上がる第1楽章はまるで踊る白鳥のようです。

第2楽章アンダンテ・ソステヌート。この緩徐楽章はしばしば、重圧な第1楽章と歓喜の第4楽章の間に埋没しがちですが、この消え入るような楽章では個々の楽器の美しさを最大限に引き出してくれます。

第4楽章の歓喜と希望はフォルテッシモで力強く。あたかもオペラのステージ音楽のようです。
ここまで独特な演奏で引っ張っても、金管や木管は音が暴れ出さず破綻していません。

特に第4楽章の消え入るような遠いところから伝わってくるホルンの響きは、演奏がとても難しいのです。金管を演奏した人なら分かりますが、金管は弱く出すと音が遅れてしまいます。強く出すと飛び出してしまいます。これは芸大の演奏でもかなり出てしまう事です。

まさに映画マエストロ!でのセリフ「ひと一人ころす覚悟で弾け」というくらいの覚悟です。


[ブラームス交響曲 No.1 第4楽章 / Rattle · Berliner Philharmoniker]


N響のホルンの位置もBPOと同じでVnの後方左上に4人配置です。(R.シュトラウスの英雄の生涯やアルプス交響曲では8人配置)
右配置で、コントラバスの横というオケもありますが、見栄えは左配置の方がいいです。
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ブラームスの二重協奏曲は、本来第5交響曲として構想を練っていたようですが、途中からヴァイオリンとチェロの独奏が入るという形に変更されました。
ここではオーケストラは独奏楽器の伴奏や引き立て役ではなく、ヴァイオリン、チェロと競い合いながら進行します。
この高難度な楽曲は、音程の全く異なるヴァイオリンとチェロが重音を重ねつつ、互いの最も美しい演奏を競い合うという最高に贅沢で、最高に高難度な楽曲です。


[ブラームス二重協奏曲 第3楽章/ Mørk · Batiashvili · Rattle · Berliner Philharmoniker]

樫本大進の演奏は一言でいえば、端正にして清楚。かっちりしたかたちを守る演奏。クールです。

諏訪内晶子さんが華やかなサンサーンスといった感じですが、樫本大進はいぶし銀の黒王子とでもいった感じでしょうか。

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[アンドレイ]

もうひとりの黒王子はチェロの独奏者クラウディオ・ボルケスです。王子と王子がぴったりと息を合わせた演奏に、満席の会場は華麗な黒薔薇に包まれたようです。うふふ。


アンコールはブラームスのハンガリー舞曲第4番。これはピアノ連弾や伴奏つきのVnでもよく聴かれる音楽です。
オーケストレーションにした場合、華麗にしてダイナミックな演奏。ほとんど映画音楽のように舞台の幻想が頭の中を突き抜けていきます。

定番の5番ではなくて、4番というのが指揮者のふところの深さです。5番だと演奏会のシメというか、お帰り下さい的な音楽に聞こえますが、4番だと演目のひとつに感じてしまいますので、この指揮者の別の一面を見れたような香ばしさがあります。




JIMMY

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