ゴジラVSヘドラ


いまハリウッド映画でGODZILLAを封切りしていますが、こちらは昔の映画の話です。
CSの日本映画専門CHで昭和46年の東宝映画『ゴジラVSヘドラ』の映画を放送していました。
静岡の田子の浦にヘドロから生まれたヘドロが出現したので、それをゴジラが倒すという映画です。


水銀、コバルト、カドミウム、鉛、硫酸、オキシダン~
汚れちまった海!汚れちまった空!
生きものみんないなくなって 野も山も黙っちまった

返せ 返せ 緑を 青空を
返せ 返せ 青い 海を~

アメリカでもゴジラは作られましたが、何か違う。
なんだろうと思っていたのですが。
ゴジラ=GODZILLA で荒ぶる祟り神なので倒すのが正義だという発想なのでしょう。
ところが、日本ではゴジラ=鎮守神なので、なにか良からぬことを人間が企んだことから怒った神が天罰を与えるというスタンスです。
ただ天罰だから、そのまま放置して人間が滅びるにまかせてもいいのだが十分に懲らしめが出来たところで人間を救うようになっています。
それはゴジラを大魔神に置き換えると納得できます。
ゴジラは脅威を倒すが、脅威を生み出した人間を無条件に赦した訳ではないのです。

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[東宝映画ゴジラ対ヘドラ]

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しかし、この映画にカリカチュアされて登場する日本の公害のシーンは、当時の日本を知るものとするとここまで酷くはなかったゾ、という絵になっています。
まあ製紙工場の近くではパルプチップは流れてきているから、海岸はドス黒くなっていたし小さなドブ川はヘドロで黒くなっていました。

多摩川も下流の六郷まで下ると川は泡だらけになっていました。ではさらに東京湾の河口まで下るともっと汚れているかというと、そうでもなくて逆に海水が流入するから綺麗になっていました。
そういう視点から見ると、ちょっとオーバーに公害を描いているかなという感じでした。

しかしこの映画の描いた近未来は40年後の中国になって表れているというのは、いかなることでしょうか。
このようになったら取り返しが付かないという40年前の警告が全く活かされていなかったということなのでしょう。

40年前の日本では高度成長の代償として一部の地帯で公害による汚染がクローズアップされ、公害病も認定されるようになりました。
その頃は東大→沖縄大の宇井純という左翼思想家が『公害原論』をかかげ、ある種の原理主義に陥っていた時代。
その状態を危機と捉えて、公害対策基本法が制定される過程はTBSドラマ『官僚たちの夏』で描かれています。(城山三郎の小説『官僚たちの夏』にはその場面はないです)

国内産業保護派の鮎川光太郎は「公害対策には金がかかる」といい、庭野貴久は「今は企業が強くならなければならない非常時だ」といって、公害問題に目を向けようとはしなかった。一方、同じ記事を見ていた玉木ら国際通商派は「アメリカと違って日本は狭い。対策を急がないと日本は公害大国になる」と問題を深刻に捉えていた。
しかし、風越は実際に工場排水で汚染された川を視察した山本真から、公害問題の実態を聞かされ、自らの認識が誤っていたことに気がつく。風越は公害対策を最優先させるため、公害対策委員会の設置を呼びかけ、「これまで公害問題を一番真剣に考えてきた」として玉木を委員長に推薦する。ほどなく委員会は、玉木の案を基とした「公害三法」を創案し、成立への準備を進めることとなる。『官僚たちの夏』



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[官僚たちの夏]

『官僚たちの夏』の議論の場になった「特定産業振興臨時措置法案」については別の機会の議題にします。
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ゴジラはヘドラを葬ったあとに、自衛隊をひと睨みします。人々はヘドロが倒れされた安堵感よりも、次なる脅威が襲ってくるという事におそれおののきます。しかし、睨んだだけでゴジラは去っていきます。
このあたりは、ドスが効いた結末です。


JIMMY

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No title

年が丸わかりですけど、子供の頃に
この映画を映画館で見ました。

ヘドラが体をぺちゃんこにしてドアの隙間から
侵入してくるんですよ。
怖くて夜寝られませんでした。

アメリカの正義って、なんか違うんですよね。。
タイのクーデターについても、よくわからんこと言ってるし。
ウクライナのことについてもそうですが。

新作のゴジラ、タイでも人気らしいですね。
昔の日本のゴジラも優れているので、見てほしいな。

ぷんぷく さんコメントありがとうございます

ゴジラは強いですよ。ゆっくりゆっくり迫ってきて、逃げたい人には逃げる余裕をきちんとあげます。向かってくる奴だけを倒します。
困ってしまって最後はゴジラに頼るしかない!!ってまるで今のタイのクーデターと同じですね。

アメリカはいいですよ。自分に火の粉がかからなければ「現状を変えるのは好ましくない」とだけ言ってればいいだけですから。所詮自分には関係ないから仲介も何もやらないし。
王様は大変です。非難も一手に引き受けて軍政も認めたうえで政治改革を目指していますから。
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