水を燃やすと何になる?
(2013/12/30)
今日は、水を燃やすという話です。
イエイエ、水みたいな物質とか、本当はアルコールとかではありません。
純粋にふつうのお水です。
どこがタイの話題ですかって?
それは最後のお楽しみ。
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まず、燃やすということですが、これを「酸化」といいます。
その逆(消すことじゃあなくて燃やしたものを元に戻すこと)を「還元」と言います。
炭素が燃えて二酸化炭素になるのが「酸化」、二酸化炭素が炭素に戻ったら「還元」です。
♡ ♠ ♢ ♣ ♡ ♠ ♢ ♣
では水が「酸化」したらどうなるか?・・・酸素ができます。
水が「還元」したらどうなるか?・・・・・水素ができます。
この場合、火を使う方法ではなく、電子を使います。
水の分子から電子を奪いとるのを酸化、水に電子が与えられるのが還元です。
一番簡単な方法は、電気分解です。
電池をつないで電子を移動させてやれば、陽極側には酸素、陰極側には水素が発生します。
陽極では電子が奪われて酸素が発生し、陰極では電子が与えられて水素が発生します。
♡ ♠ ♢ ♣ ♡ ♠ ♢ ♣
身の周りに普通にある植物も同じことをしています。
この場合、電池ではなく、光を葉に受けることで、葉緑体の中で光合成という方法で酸素と水素をつくります。
葉緑体の中にある[光化学系Ⅱ-チトクロームb6f複合体-光化学系Ⅰ-ATP合成系]という触媒と電子受容体と反応の場がごっちゃりつまった所で水を水素と酸素に変えています。
酸素は葉から出ているのがわかりやすいけど、「水素」はどこ?
「水素」はアブナイ気体なので、炭酸ガスと化学反応(炭酸同化作用といいます)させて糖類に変えてやります。まあ、こちらを作るのが主目的ですが。
この光化学反応系に相当するものを人工的におこなう事が出来るのではないかと考えられているのが、「本多-藤嶋効果」を使う方法です。
この方法では、TiO2(酸化チタン)とPt(プラチナ)を導線でつないだ状態で、光を照射します。
すると、光を受けたTiO2は3.2eVのエネルギー準位の励起状態を起こします。
それは、水が分解するのに必要な1.23Vを超えることが出来るので、TiO2の表面には正孔が生じ、それにより生じた電子は導線を伝わりPtに流れていきます。
その結果、TiO2の表面には酸素が生じ、Ptの表面には水素が発生します。
♡ ♠ ♢ ♣ ♡ ♠ ♢ ♣
こうして出来た水素を用いれば、燃料電池が出来ることになるのですが、ここにはいくつか技術的な問題があります。
それは、光の作用スペクトルの問題と、効率の悪さです。
植物の世界では、触媒に相当するクロロフィルは赤色~近赤外、紫をカバーし、カロテノイド類・キサントフィル類ではその周辺の波長領域をカバーします。
効率問題でも熱帯産植物ではリンゴ酸等を中間的なCO2ドナーにすることで、生産能率の低下を防ぐことが出来ます。
つまり、タイのような光がさんさんと降り注ぐ場所であっても、オーバーロードにならずにどんどん水を分解できることになります。
(やっとここでタイの話題に結びつけた)
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まだまだだね By テニスの王子様
JIMMY
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まず、燃やすということですが、これを「酸化」といいます。
その逆(消すことじゃあなくて燃やしたものを元に戻すこと)を「還元」と言います。
炭素が燃えて二酸化炭素になるのが「酸化」、二酸化炭素が炭素に戻ったら「還元」です。
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では水が「酸化」したらどうなるか?・・・酸素ができます。
水が「還元」したらどうなるか?・・・・・水素ができます。
この場合、火を使う方法ではなく、電子を使います。
水の分子から電子を奪いとるのを酸化、水に電子が与えられるのが還元です。
一番簡単な方法は、電気分解です。
電池をつないで電子を移動させてやれば、陽極側には酸素、陰極側には水素が発生します。
陽極では電子が奪われて酸素が発生し、陰極では電子が与えられて水素が発生します。
♡ ♠ ♢ ♣ ♡ ♠ ♢ ♣
身の周りに普通にある植物も同じことをしています。
この場合、電池ではなく、光を葉に受けることで、葉緑体の中で光合成という方法で酸素と水素をつくります。
葉緑体の中にある[光化学系Ⅱ-チトクロームb6f複合体-光化学系Ⅰ-ATP合成系]という触媒と電子受容体と反応の場がごっちゃりつまった所で水を水素と酸素に変えています。
酸素は葉から出ているのがわかりやすいけど、「水素」はどこ?
「水素」はアブナイ気体なので、炭酸ガスと化学反応(炭酸同化作用といいます)させて糖類に変えてやります。まあ、こちらを作るのが主目的ですが。
この光化学反応系に相当するものを人工的におこなう事が出来るのではないかと考えられているのが、「本多-藤嶋効果」を使う方法です。
この方法では、TiO2(酸化チタン)とPt(プラチナ)を導線でつないだ状態で、光を照射します。
すると、光を受けたTiO2は3.2eVのエネルギー準位の励起状態を起こします。
それは、水が分解するのに必要な1.23Vを超えることが出来るので、TiO2の表面には正孔が生じ、それにより生じた電子は導線を伝わりPtに流れていきます。
その結果、TiO2の表面には酸素が生じ、Ptの表面には水素が発生します。
♡ ♠ ♢ ♣ ♡ ♠ ♢ ♣
こうして出来た水素を用いれば、燃料電池が出来ることになるのですが、ここにはいくつか技術的な問題があります。
それは、光の作用スペクトルの問題と、効率の悪さです。
植物の世界では、触媒に相当するクロロフィルは赤色~近赤外、紫をカバーし、カロテノイド類・キサントフィル類ではその周辺の波長領域をカバーします。
効率問題でも熱帯産植物ではリンゴ酸等を中間的なCO2ドナーにすることで、生産能率の低下を防ぐことが出来ます。
つまり、タイのような光がさんさんと降り注ぐ場所であっても、オーバーロードにならずにどんどん水を分解できることになります。
(やっとここでタイの話題に結びつけた)
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