センター入試はPETボトルの材料




大学センター入試にPETボトルが出てきた。

【問】次の記述は正しいか
1)マレイン酸もテレフタル酸も、加熱によって分子内で水がとれて酸無水物を生じる。
2)・・・



以下5文があって一つだけ正しい。

PETボトルはテレフタル酸とエチレングリコールのエステルである。
つまりテレフタル酸のカルボキシル基とエチレングリコールの水酸基が脱水結合してポリマーになっている。

そこであわててテレフタル酸は〇だな。と思ってしまうところに落とし穴。

テレフタル酸のカルボキシル基はパラ位置、つまり一番離れた位置にある。

01_tereフタル酸
[テレフタル酸]

テレフタル酸には3つの位置異性体があって、オルト位置にあるものがフタル酸、メタ位置にあるものがイソフタル酸、そしてパラ位置がテレフタル酸である。

02_isoフタル酸
[イソフタル酸]

分子内脱水というのは分子内のカルボキシル基間での脱水であるので、カルボキシル基が最も近いフタル酸が〇になる。

03_フタル酸
[フタル酸分子内脱水]

とはいえ、二量体や四量体では脱水反応は可能になるが、これは分子内脱水には入れない。

もうひとつのマレイン酸については、幾何異性体にはシス=タイプのフマル酸があるのだが、分子内脱水をして酸無水物を作るのはマレイン酸の方である。これは実験してみるとすぐわかる。


04_mareinn酸
[マレイン酸]

05_フマル酸
[フマル酸]

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さて、ここまでは高校生なら知っている問題なので、知っていればすぐ解ける。知らなければ解けない。

「テレフタル酸では-COOHと-COOHがパラ位置で離れすぎているから反応しないのです。」これだけ聞いて帰るようでは小僧の使いにすぎない。

問題にするのはその先である。

なぜパラ位置にあるテレフタル酸では分子内脱水をしないのか。
ベンゼン環は折りたたまれてカルボキシル基が接近するようなコンフォーメーションを取れないのか。


同じような炭素環をもつシクロヘキサンを見てみよう。シクロヘキサンでは両端の炭素が内側に折れ曲がってボート型のコンフォーメーションをとることが出来る。

ならば、テレフタル酸ではどうだろうか。ボート型のコンフォーメーションをとるとすればこのようになって、両端にあるカルボキシル基は接近することが出来る。

07_船型256
[ボート型コンフォーメーション]



ベンゼン環自身を見ると、二重結合と単結合が交互に並んでいるように書いてある。そこでπ結合とσ結合が交互に並んでいるように見える。

しかし実際の結合は非局在性のπ電子が共鳴しているので、二重結合というより単結合がドーナツ状の電子によって挟まれたハンバーガー状態になっている。

06_benzen_orbital.png

そこでシクロヘキサンのように炭素環が折れ曲がったボート型コンフォーメーションは取れないのだと解釈をすべきである。

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このようにセンター入試が悪い問題とは言わない。高校生なら知っていても損はないから、知識を確認するという意味では良問である。

しかしながら、理科というのは理(ことわり)の科学である。そのことわりを教えないのであれば、只の経文の丸暗記に過ぎないと言いたいのである。



JIMMY

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日本の大学のアドミッション



日本では大学入試の季節である。
大学入試には、推薦入試、AO入試、一般入試、センター試験利用入試がある。他にも縁故入試とか顔パス入試とかあるかもしれないが。

大学によってはセンター試験+一般入試の二段階選抜をすることもある。これは主に国立大学の場合である。いわゆる足切りってやつね。

推薦入試については、私立大学では指定校推薦、専願型公募制推薦、併願型公募制推薦というのがある。

昔は推薦と言えばすべて専願のものだけだったのだが、他校と掛け持ち受験しても構わないというのが併願型公募制推薦である。面接で「どうしても貴校に入りたいです」と言って、合格したら手のひら返しで入学手続きをしないってやつね。


国立大学では指定校推薦と併願型公募制推薦いうのは見かけないから多分無いのであろう。(探せばあるかもしれんが探してない)



さてその指定校推薦という怪しげなる入試の話題である。

これは大学の指定した高校に受験枠を与えて別枠で合格させるというものである。
推薦基準というのは各高校で違うので、高校ごとにコッソリ基準の通達を渡すのである。

高校にもいろいろランクがあるわけで、いわゆる進学校から課題集中校まである。課題集中校だって進学しないわけではないからネーミングが変だね。

それで偏差値の高い高校からA・B・C・D・・としよう。A校には3.6以上の成績で、B校には3.8以上で、C校には4.0以上で、と差を付けるのである。

ところが生徒が均等によく勉強するA校では成績が平均化してしまいトップでさえも4.0、B校ではトップが4.3、C校では4.6である。課題集中校のD校は勉強するのは一部の生徒だけなので成績が集中してしまいトップは4.8になってしまう。

その結果、A校の3.6やB校の3.8の生徒は推薦なんか受験しない、C校の4.0の生徒だけが受験するという事になる。

ところが学習意欲の面で見たら、A校は3.0以上、B校は4.0以上、C校は4.2以上、D校は4.4以上の生徒は勉強に熱心である。

その結果、みかけは成績が良かったC校の4.0の生徒は怠学がちで授業についていけずドロップアウトしてしまう。



ここで指定校推薦というのは高校側が責任もって推薦した生徒であり、大学側は信頼関係に基づいて無条件に合格をさせている。信頼関係を棄損したのであるから、C校には次年度より指定校の取り外しというペナルティが与えられる。

入試のアドミッションシステムの不備で、大学が出来の悪い子を入れてしまった責任を、高校のそれも後輩が取らされるというわけである。

後輩とすれば、全く知らない先輩の不始末のせいで自分が叱られているわけなので、それが社会の仕組みだというにはあまりにも理不尽極まりない。

また課題集中校というだけで、D校にレッテル付けをして向学心豊かな4.4の生徒を取れなかったことにも見る目が無かったと反省をすべきである。

そこには大きな傲慢がある。

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ではどのような解決法が考えられるのか。

まずは指定校入試制度は廃止する。機会均等から言っても、適正者選抜から言っても入試にはふさわしくない。

次に推薦入試は東大を例にすると、出願が11月6日、一次選考合格12月1日、面接が12月16日、センター試験が1月13・14日、合格発表が2月7日である。

これを参考にして出願とポートフォリオ提出が11月1日、ポートフォリオをもとにした面接が11月30日、一次選考合格発表12月7日、センター試験が1月13・14日、最終合格発表が1月20日にしたらどうだろうか。併願は可にしておくと落ちた場合のリカバリーも可能である。

つまり一次選考が終了した時点で、選抜型の選考は終了にする。この時点でセンター試験〇〇点以上取れれば無条件で合格にすると発表するのである。あくまでセンター試験は、A君B君どちらを選ぶかという入試ではなくて、本人の基礎学力判定だけに用いるのである。

センター試験〇〇点以上取れたA君が推薦入試ではなく、他大学への一般入試に欲が出たとしてもそれはそれでいいではないか。


BN25600829.jpg
[การรับสมัครเข้าศึกษาต่อมหาวิทยาลัย]
[※写真はカセサート大学の一次選抜面接]


そうなると、人物重視選考というアドミッションポリシーも面接やポートフォリオの提出で選考が可能となる。そのうえ基礎学力の低いものはセンター試験でフィルターリングできる。

どうですか。この考え方は?

入試の歩留まりが分からない?そりゃ入試を手抜きしているだけですよ。




JIMMY

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雷雲の下では反物質の雲が蠢いているというんだが




2017年11月23日の英国の学術誌「Nature」に掲載された京大白眉センターの榎戸輝揚 准教授(宇宙物理学)のチームの論文である。

Lightning and thunderclouds are natural particle accelerators1. Avalanches of relativistic runaway electrons, which develop in electric fields within thunderclouds emit bremsstrahlung γ-rays. These γ-rays have been detected by ground-based observatories by airborne detectors and as terrestrial γ-ray flashes from space. The energy of the γ-rays is sufficiently high that they can trigger atmospheric photonuclear reactions that produce neutrons and eventually positrons via β+ decay of the unstable radioactive isotopes, most notably 13N, which is generated via 14N + γ → 13N + n, where γ denotes a photon and n a neutron. However, this reaction has hitherto not been observed conclusively, despite increasing observational evidence of neutrons and positrons that are presumably derived from such reactions. Here we report ground-based observations of neutron and positron signals after lightning. During a thunderstorm on 6 February 2017 in Japan, a γ-ray flash with a duration of less than one millisecond was detected at our monitoring sites 0.5–1.7 kilometres away from the lightning. The subsequent γ-ray afterglow subsided quickly, with an exponential decay constant of 40–60 milliseconds, and was followed by prolonged line emission at about 0.511 megaelectronvolts, which lasted for a minute. The observed decay timescale and spectral cutoff at about 10 megaelectronvolts of the γ-ray afterglow are well explained by de-excitation γ-rays from nuclei excited by neutron capture. The centre energy of the prolonged line emission corresponds to electron–positron annihilation, providing conclusive evidence of positrons being produced after the lightning.

要約すると、雷から発生する高エネルギーのガンマ線(ロングバースト)は、空気中の窒素14Nに当たって中性子を出させて13Nに変わる(光核反応)。13Nは不安定なので、ニュートリノとポジトロンを放出して13Cに変わる(β+崩壊)。
この時に放出されたポジトロンは大気中の電子と衝突しガンマ線を出して対消滅する。この対消滅により発生したガンマ線は0.511MeVであり、これがショートバーストの正体である。
そこで雷雲中ではポジトロンのような反物質が生じていることになる。

_5656lightning.jpg
[出典:京都大学]

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私は宇宙物理学という授業を受けたことが無いのでいささかピント外れな解説になるかもしれない。多分地学分野だと思うのだが。

さて、論文というものは「既知の事実」を引用し、自分の観測をこれに当てはめ、「既知の事実」の延長線として自分の理論を事実に組み込む作業である。最初から既知の事実もない所からスタートしたのはメンデルの遺伝の法則とダーウィンの進化説ぐらいかもしれない。

ここでいくつかの問題を整理しよう。
1.雷からガンマ線が発生するのか
2.ガンマ線は十分に高エネルギーになるのか
3.雷雲の中で中性子が発生するのか
4.ガンマ線があたっただけで14Nから中性子が出るのか
5.14Nから13Nができるのか
6.13Nからポジトロンが発生するのか
7.対消滅で発生したガンマ線だと決めていいのか


1.のガンマ線と雷の関係は、2002年に鳥居・武石「冬の雷の活動に伴うガンマ線線量増加の観測」などの論文がある。

3.の中性子と雷の関係は、2007年にBabich「中性子発生メカニズムと雷放電の相関関係」などの論文がある。

7.の対消滅については、2016年の梅本「電子・陽電子消滅線の地上検出」、2011年のProntzos「銀河のポジトロン消滅による511keVの放射観測」などがある。


しかし否定的な反論も考えられる。
13Nについては、サイクロトロンで高速で陽子を酸素16Oに衝突させて、16O+p13N+α(4He)に崩壊させるという手段が一般的である。

また加速器でもない空間で、14Nの核の陽子と中性子を結ぶ強い相互作用を切るほどのエネルギーを持つガンマ線が作れるのだろうかという疑問もある。

また従来、核分裂や加速器の中で作られていた中性子線が雷雲の中で作られているという事にも、銀河空間の理論をそのまま地上に当てはめているのではないかという疑問もある。

しかし最初に言ったように、この地学領域の研究者自体も少ないし、追試するほどの需要というものも無いのでいささかほったらかし状態になっている。これがガン研究やiPS細胞であれば、反論は山のように来るから研究は慎重の上にも慎重に行われるものだ。
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まぁ雲をつかむような話なワケだけど。


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オガネソンって希ガスなのに金属って変じゃない?




2016年の応用化学連合の会合で、原子番号118の新元素に対して「オガネソン(元素記号Og)」という名称が与えられた。

オガネソンというのは2002年にロシアで発見された元素で、カリホルニウム249にカルシウム48をぶつけたら、質量数294、陽子数118の原子Og294が1個だけ出来たそうな。

1個や2個の原子だけで新元素だ~というのも、どうかとは思うのだが。

それで周期表上の位置とすると、18族の希ガスになる。つまりはラドンの下である。

ラドンより重いから、ここはゴジラニウムって素敵な名前をなぜつけない。いやいやゴジラニウムは最後の原子番号138ウントリオクチウム(仮称)に取っておきたい。ここから計算上では最外殻電子は光速の壁を突き抜けるのだから。

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さてオガネソンに話を戻そう。オガネソンの電子配置は2,8,18,32,32,18,8である。つまりK殻2、L殻8、M殻18、N殻32、O殻32、P殻18、Q殻8になる。

01_Electron_shell_118_Oganesson.jpg


最外殻はオクテット則に従って8であるので、希ガス、不活性ガスということになる。

ではガス体かというと、周期表のもう一つの見かたとして金属か非金属かというのがある。
アルミニウム(金属)/ケイ素(非金属)
ゲルマニウム(金属)/ヒ素(非金属)
アンチモン(金属)/テルル(非金属)
・・・

と金属と非金属の境界線は周期が下るにつれて右へ右へとずれていく。

02_89000301.jpg


そうなると、原子番号117テネシンは金属なので、原子番号118オガネソンは非金属なのか、オガネソンも金属なのかということになってくる。

金属か非金属かというのは、ぴかぴかしたメタリックな輝きというのでは騙されてしまうので、原子と原子が自由電子によって結合した金属結合であると定義されている。

ただこの金属結合というのも見てわかるものでもないので、フェルミエネルギーを持つ電子がフェルミ面のバンドを形成するという物性条件を手掛かりにしている。つまり簡単に話すと電気を通すということである。

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さてオガネソンが金属なのかガスなのか、結論から言おう。
わからない。


原子1個や2個で物性を探れというのがそもそも無茶話。それに0.89msでアルファ崩壊してリバモニウムに変わってしまうので、オガネソンの物性を探ってもリバモニウムの物性になってしまう。

03_Ununoctium-294_nuclear.jpg


それでも物性の研究者が頑張って、いつかこの問題を解決してくれるかもしれない。






JIMMY

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イオン化エネルギーと主量子数




大学の新入生が使う基礎化学の教科書でいろいろ悩んでます。

基礎的な化学知識というものは、中学校理科一分野を完璧にマスターしていればもう十分だと思うのだが、それをかなりいい加減に丸暗記して高校に入ってくる。それでも高校の化学基礎さえちゃんとマスター出来ていれば十分なのに、センター入試対策だ、早慶難問だと予備校が煽るもんだからよけいグラグラ屋台になってしまっているのが新入生である。全員そうだとは言わないが。

そこで「ハ~イ皆さ~ん。中学校の教科書を開いてくださいね」なんて言おうものなら、馬鹿にした、偏差値BFじゃないゾ、落ちこぼれじゃないぞと非難囂々。

文科省も、中学生向けの教科書使わせたなんてバレたらもう大変なことになる。これは大学生向けの講義とは言えない。大学教育として相応しくない。大学設置基準にそぐわない。補助金あげない。授業料下げろ。・・・と言い出しかねない。



実は大学生向けの教科書なんてウソばっかり書いてあるからタチが悪い。ウソではなくてミスかもしれないが。

中学生・高校生向けの教科書というものは、執筆者の先生が雑でも、編集部が目を光らせている。文科省が目を光らせている。予備校が目を光らせている。のでミスはほとんど無い(たまにある)。


ところが大学生向けの教科書なんて、どこからもチェックされない。執筆者の先生ですらチェックを入れない。問題にいたっては学生が作っていたりするから、珍問奇問だらけ。

本気の内容の本はだいたい洋書を和訳したものだから文章が日本語になっていない。読みにくさなんて関係ない。売れない本だから編集部も本気になってるかどうか怪しいものだ。


そこで中を取って高校生用の大学入試対策問題集を教科書にしようとしたら、クレームが入った。「これでは文科省からダメ出し(是正意見)が出るから教科書を再検討していただきたい。」

別に大学生にbe動詞や分数を教えようというのじゃあなくて、教科書はあくまで取っ掛かりの内容を表してくれればいい。いきなり難しいことを書いてビビらせてしまっては、お客さんが逃げてしまう。そのうえで、ウソが無いものでなくてはいけない。

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イオン化エネルギーの記述について《高校教科書/化学基礎》と《大学教科書/化学概論》の比較

[高校生向けのテキスト]
イオン化エネルギーが小さい原子ほど、陽イオンになりやすい。


[大学生向けのテキスト]
イオン化エネルギーとは原子核から電子が受けるクーロン力を切り離す力であるから原子核の陽子数が大きいほど大きくなる。



01_001_ionization_energies.jpg
[第1イオン化エネルギー]

一見これでは大学向けのテキストが詳しく書いてあるように見えるが、これはウソ。

イオン化エネルギーとは陽子数Z、遮蔽効果σ、主量子数nとすると
E ∝ (Z-σ)2/n2
になるから、陽子数Zが増えて、核-電子間のクーロン力Zeが増えたとしても、主量子数nが同じでなければ、[原子核の陽子数が大きいほど大きくなる]は成り立たない。

ここで主量子数nというのは、波動関数ψ(n)で区間aまでの波動エネルギーEを示すと、E=n2×h2/(8ma2)となるnの値、つまりn=1,2,3・・・の整数である。hはプランク定数である。
エネルギーが0になるので、n=0はとれない。そこで水素ではE=h2/(8ma2)、LiではE=h2/(2ma2)、NaではE=h2/ma2となるのである。

Liは陽子数3、Naは11だが、主量子数がLiは2、Naは3と異なっているのでイオン化エネルギーEは、ほぼ同じになるのである。


高校生向けのテキストでは量子数については触れてはいけない、オービタルもダメという制約があるので、どうしてもこういう最低限な表現しか取れなくなるのであるが、決してウソは書いていない。(細かく言うと、MgよりAlの方がイオン化エネルギーが小さくなっているのに、イオン化傾向はMgが上だという例外もある。水和熱とかスピンとか合わせて説明しないといけない。)

そもそもクーロン力とか量子力学なんて講義中に(そっと)説明するもので、最初からビビらせてどうする。


02_002tBtia4GqmA_m.jpg
[ビュレット滴定]

その他にもあげるとキリがないのだが、もう一つだけ例を挙げると、中学生・高校生向けの教科書では有効数字が考え抜いて使われている。中和滴定のビュレットの溶液量を36.5mLのようにして計算をしている。ところが大学の教科書では36.456mLの溶液量から求める最終溶液量が120.2352mLなどと有効数字を7桁にしてわざわざ難しくしている。そもそも有効数字5桁も測定できるビュレットなど見たことも無いし、7桁にまで求める精度の測定器はどのようなものだろうか。



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