ヒンデミット交響的変容



今日は「ヒンデミット交響的変容」を聴きに出かける。演奏はプロースト管弦楽団ということである。

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ヒンデミットの「交響的変容」または「ウェーバーの主題による交響的変容」とは、パウル・ヒンデミットが1943年に作曲した管弦楽作品である。


これは変奏曲というよりは、もはや原曲などとは全く無縁の管弦楽組曲と言ってもいいかもしれない。

一応それでも原曲らしきものはある。どこかの街角でアコーデオン片手に演奏されていそうな軽い曲である。


[ウェーバー8つの小品 op.60]

さてこれが管弦楽曲になるとこのように変わる。


[ヒンデミット交響的変容]

まさに原曲の影も形も無く行進曲風になっている。これはヒンデミットの音楽それ以外の何者でもない。

第2楽章は、「トゥーランドット」による変奏という題である。ウェーバーのトゥーランドットに使われていた主題が楽器を変えながら、さまざまに演奏をされていく。

この楽章はラヴェルのボレロに比較されることが多いのだが、確かに繰り返しではボレロ的であるが、比較するとするとベンジャミン・ブリテンの「青少年のための管弦楽入門:パーセルの主題による変奏曲とフーガ作品34」のフーガが適切かもしれない。

最初これを依頼したバレエ・リュス・ド・モンテカルロの芸術監督レオニード・マシーンとしてはもっと単純にウェーバーの管弦楽化を望んでいたようなので、出来上がりに不満であったようだ。結局バレエ化は出来なかったのである。


しかし現在では、ヒンデミットを代表するような名曲として演奏回数も多いナンバーとなっている。


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ここで金管楽器が多用されているので、いっけん吹奏楽のナンバーに見えるのであるが(実際に吹奏楽でも演奏されることがある)、聴き比べると吹奏楽ではパートの厚みが全く違っている。

金管が目立つので、奥にやられていそうな弦楽パートであるが、この弦楽器があるか無いかでは全く違っている。


[ブラスバンド演奏]

つまりはブラスバンド風に見えるが、その実は、純然たる管弦楽をフルに使いこなした交響的楽曲ということである。



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カリンニコフ交響曲No2 A major




アウローラ交響楽団の演奏会に出かける。

本日の演目は「カリンニコフ交響曲 第2番 イ長調」

ヴァシーリー・セルゲイェーヴィチ・カリンニコフは、帝政ロシアの1866年生まれである。スクリャービンやグラズノフ、ラフマニノフなどと同時期に活躍した作曲家・指揮者である。

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ロシアでは好んで演奏されているが、欧米で演奏に取り上げられることは少ないようだ。

解説書によると「色彩的な管弦楽法による美しい民族的な旋律が多く用いられている」とあるのだが。。。

この文言解釈は正しいのかどうか。

どちらかというと祝典音楽的というか、いかにもロシアが好みそうな翼賛的音楽。

決してバルトークのルーマニア民俗舞曲のような民族的旋律の蒐集と分析を行ったものではなく、流行り歌を集めてきたようなもの。


さて、「カリンニコフ交響曲 第2番 イ長調」であるが、曲は4つの楽章から構成されている。

Mov.1 Moderato/Allegro non troppo
Mov.2 Andante cantabile
Mov.3 Allegro scherzando
Mov.4 Andante cantabile/Allegro vivo


第1楽章の行進曲風のテーマが印象的であり、これが全体を支配している。

ただ第3楽章スケルツォがいかにも終楽章的であり、締めをまとめている。

こういう音楽はよく中国とかで、紅衛兵を賛歌するような音楽で、なぜか多幸感な顔をした紅衛兵が行進しているアレだね。


[第3楽章スケルツォ]


おかげで第4楽章が始まると「あれ?次の曲?」という気持ちになってしまった。

おまけにその第4楽章は途中から第1楽章と全く同じ曲になっているので、よけい「アレ?やり直し?」と思わせられてしまう。

どうみても蛇足の第4楽章だった。


[第4楽章アンダンテ・カンタービレ]







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マーラーの第7交響曲




「マーラーの第7交響曲」を聴きにミューザ川崎へ出向く。

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川崎駅に直結なので、このホールはとても使い易い。

ホール構成が、2階が自然に3階とつながり、そのまましだいに高くなって4階になるという渦巻状になっており、どこからどこまでが2階席なのかファジーである。

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そこでA席とB席の境界というシート境界もファジーである。

ステージから遠い席かと思っていたら、意外とステージの近くだった。

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さて、マーラーの第7交響曲ホ短調は、グスタフ・マーラーが1905年に完成した5楽章の交響曲である。

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「夜の歌」と呼ばれるこの交響曲はCDで聴くことはあっても、演奏会での演目にはめったに出てこない。

マーラーの中でも演奏回数が少なそうな一番の原因は異例な楽器構成であろうか。ギターにマンドリン、テノールホルンという独特な楽器を必要としている。

その他にもドラとかカウベルとか鐘も出てくるが、こちらはパーカスの人が受け持つからそれほど問題ではない。

ギターもマンドリンもソリストはたくさんいるだろうが、オケと合わせるとなると限られてくる。

この日の演奏は水星交響楽団というオケであるが、出だしのテノールホルンが大きすぎた。


マーラー自身は「咆吼するように」と述べているのだが、実際はベルリンフィルでも、他の楽器とのバランスからこんなに「咆吼するように」は音を出してはいない。

第4楽章「夜曲」はギターとマンドリンが最も活躍する場面である。ギターはホルンとかけあい、マンドリンはバイオリンとかけあう。

同じアンダンテでもアバドとブーレーズでは速さが違う。アバドくらいの速度が「夜」を感じさせてくれる。


[Chicago Symphony Orchestra & Claudio Abbado, n7 Mov4]

この曲を聴いていると、なぜかディズニーランドのブルーバイユーレストランを連想してしまう。

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もっとも有名な部分でもある第5楽章。マーラーの音楽でこれほど毀誉褒貶にさらされるものもあるまい。失敗作ともいわれる。

確かに今までの4つの楽章に比べると、全く別の音楽のようだ。
「夜曲」がセレナーデの訳ではなく、文字通り"Nachtmusik"の訳であるから、よけい夜の音楽というイメージが先行してしまう。第5楽章は夜のしじまを突き破るように、どんがらがっしゃんである。

そういった構成上の違和感はさておき、このパートは演奏が大変難しい。

案の定、今回の演奏でも曲が暴れているというか、演奏全体がグダグダになってしまった。

まさに地下鉄の騒音の中で、中国人の騒音に囲まれて、大声で会話をしようとしている。そんな感じ。

これはかなりの実力のあるティンパニストがいないと、指揮者とコンマスだけでは制御が難しいのかもしれない。


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「四月は君の嘘」




「四月は君の嘘」のDVDを日本で買ってきました。

君嘘にはアニメ版と実写版があるけど、広瀬すず主演の実写版の方ね。

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映画の批評はしたくはないんだが。

「う~ん」って感じかな。

すずちゃんの為だけに作った映画なので、すずちゃんだけが目立っていたのだが。まあそれはお約束という事で。

ちょっとあらすじだけ追っかけているようで、アニメで話を知ってる人でないと付いていけない展開が多いので、これだけ見るとエッ?なんで?となるかもしれない。


それでもよく知ってる場所がたくさん出てくるので、ふだん見慣れている七里ヶ浜や鵠沼海岸などテンコ盛りのカットが多かった。

バスのシートの柄までいつも使ってる相鉄バスなので、ドラマというよりご近所感がいっぱい。

もしかしてウチのまわり聖地?

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「イマドキ女子高生はこんな所作はしないよ」という批判もあるようだが、実際にはこんな子いるいる。

「あっ!△△ちゃんとおんなじだ~」と思ってしまうと、もうドラマの世界から現実の世界に引き戻されてしまう。


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もう少し切り口を変えてみてみよう。

キーワードは最後のコンクール曲。有馬公生くんの弾く「バラード第1番 ト短調 作品23」。

音楽というのは、国境も言語も超えて、魂が魂に直接語りかけることばと言っていた人がいる。

ならば、このバラードは音楽という言葉を借りて直接、魂に語りかける物語という事になる。

出会いとか、恋とか、別れとか、そういった諸々の人間の織り成すドラマ自体が、ショパンのバラードのフレーズの一コマ一コマに過ぎないのではあるまいか。

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バラード1番の最初のシーンだけ説明しよう。
冒頭のラルゴは物語の始まりのフレーズであり、結末をも暗示している。そして、8小節目からの華麗な6/4拍子。ここに少女の寄せる想いは眩しく輝くのである。


[Yundi Li - Chopin: Ballade #1 In G Minor, Op. 23]

Yundi Liの演奏はバラード第1番としてはテンポが遅い方だと思う。7小節目のアルペジオにのせて、8小節目から続く少女の想いがきみに届くといいな。。。。。


JIMMY

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テーマ : ピアノ   ジャンル : 音楽

今年のヴァルトビューネ WaldBühneは6月24日です




「ヴァルトビューネ WaldBühne」というのは、ベルリンフィルがシーズンのファイナルにベルリンのオリンピア・シュタディオンOlympiastadionの隣の野外音楽堂でおこなうコンサートのことです。

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今年は6月24日の日曜日。

日本からもこれのツアーがあるのだが、24万くらいだったかな。値段も高いのだが、スケジュールもガチガチに拘束されるので、それだとコンサートが始まると眠くなってしまうかもしれない。ガチで寒いし。

安く行く方法とすると、KLMが119,910円、ミッテ~シャルロッテンブルグあたりのホテルが10000円だから、だいたい16万あればいってこれます。

今年2018年はサー・サイモン・ラトルがベルリンフィルで指揮をするのは最後の公演になります。

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[サー・サイモン・ラトル 出典:ベルリンフィル]


プログラムは
ジョージ・ガーシュイン/キューバ組曲
ガブリエル・フォーレ/パヴァーヌ
ジョゼフ・カントループ/オーヴェルニュの歌
アラム・ハチャトゥリアン/ガヤーヌ組曲
オットリーノ・レスピーギ/ローマの松
(多分)アンコールはパウル・リンケ/ベルリンの風


開演 PM 6:00
終演 PM 8:15

・500mLまでのペットボトル、ライトアルコールは持込可
・クッション・ブラケットは持込可
・DIN A4サイズ21cm×29.7cmまでのリュックは持込可
・食品は透明なフライバックに入れること

・ガラス瓶・缶・アイスボックスは不可
・バックパックは不可
・ノートPC・タブレット・カメラ機器・GoPros・自撮り棒は禁止
・ベビーカーは不可

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チケットの申し込み方法は、以下のサイトからできます。
http://www.waldbuehne-berlin.de/berliner_philharmoniker_2018-06-24_20.html

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席のカテゴリーは1~7に分かれていますが、カテゴリー7だけ屋根があるようです。

“zzt. nicht verfügbar”とあるから、今現在では予約できる座席は無いので、後日追加シートが出てくるのを待つしかないようです。

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毎年、最後は「ベルリンの風 Berliner Luft」でベルリンっ子は大いに盛り上がるんだけど、これって、ウィスラーでオー・カナダを演奏するようなものですね。


[Berliner Luft 指揮はGustavo Dudamel]


JIMMY

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