サティ「パラード」、ストラヴィンスキー「火の鳥」



水星交響楽団の55回定演にミューザ川崎シンフォニーホールへ行く。

本日の演目は
サティ バレエ音楽「パラード」
ストラヴィンスキー バレエ音楽「火の鳥」


と近代のバレエ音楽の特集である。


最初に登場する「パラード」とは、原作:ジャン=コクトー、美術:パブロ=ピカソ、音楽:エリック=サティという1917年の当時としては極めて前衛的であり、実験的な作品である。


まず、ピカソのデザインした舞台衣装がとても前衛的。
この森のような人物とビルのような人物とが出てくる。
ピカソのゲルニカに描かれていた馬が出てくる。
こうした奇妙な人物だけかというと、普通の人間も出てくる。

01_du_ballet_Parade.jpg



音楽の方も前衛的である。
パレードのようなお祭り音楽が演奏されているかと思うと、タイプライターやらハイヒールの足音やらも出てくる。ピストルの音も混じっている。
パーカスとして外部音が入るというのはそう珍しいことでは無いが、突然のように入るというのは不思議な感じがする。



[Parade, 1917]

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次の演目はストラヴィンスキーの「火の鳥」

サティとストラヴィンスキーとの組み合わせというのは不思議な感じもするが、ジャン=コクトーがバレエ「パラード」の音楽を最初に依頼しようとしたのはストラヴィンスキーの方だったらしい。

同時期にバレエ・リュス(ロシアバレエ団)の公演を介して活躍をした関係ということになる。

さて、「火の鳥」はもう少し前の時期の作品になるのだが、この「火の鳥」については以前より気になって仕方のないことがあった。

「火の鳥」の序奏部で、楽譜にはあるはずのコントラバスの半音階変調の3連符が聞こえないのだ。
JIMMYも歳なので、ピアニッシモのコントラバスの極低音などは聞こえなくなったのかもしれない。

02_sw1149.jpg



それともCDの録音が悪いのだろうか。YOUTUBEでもやはり聞こえない。


[火の鳥 序奏/Bernstein IPO]


生演奏ではちゃんと聞こえました。やはり録音状態か再生機器の問題だろう。極低音を弱音で再生するというのはブックシェルフのスピーカーでは無理かもしれないなぁ。



JIMMY

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テーマ : コンサート   ジャンル : 音楽

歌劇『カルメン』




新国立にてジョルジュ・ビゼー作曲歌劇『カルメン』を聴きに行く。

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この超がつくほどに有名な「カルメン」は上演回数の多いオペラの中に入る。

そして名場面の音楽もそのいずれもが有名な音楽だけに、聴衆は飽きることが無い。
それを抜粋したものとして「カルメン組曲第1番」、「カルメン組曲第2番」、そしてサラサーテが編曲した「カルメン幻想曲」がある。



この音楽はある意味とても難しい。有名な音楽だけに、この演奏はこうであってほしいという想いが聴く方に生まれてしまうので、どうしても批評的にならざるをえない。


そのうえ、あくまでオペラの伴奏であるので、オケが目立ってしまってはいけない。あくまで引き立て役に徹する必要がある。

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このオペラの解説は専門誌に譲るとして、カルメンの楽しみ方は最も見どころをワンポイントで堪能することだろう。

私の場合は、2幕目の「ジプシーの歌」
これは元のタイトルでは"Chanson bohème"なので「ボヘミヤの歌」といった意味になるのだが、bohèmeが地理的なチェコの意味ではなくて「自由な民」として使われるので「ジプシーの歌」になる。ボヘミア舞曲ではなくてスペイン舞曲になる。



(写真)
[ジプシーの歌/Grace BUMBRY, Karajan@VPO]



この「ジプシーの歌」をサラサーテが独奏ヴァイオリンのために編曲したものがカルメン幻想曲である。カルメン幻想曲を聞き比べると、何気ないオペラの挿入曲が、燃えるような情熱を秘めた赤いバラだということがよくわかる。



[カルメン幻想曲/Sarah Chang]



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カルメンの内容を一言で述べると、妖艶な熟女が一途な男を見限って自由奔放に生きようとするという内容になる。。。最後に殺されてしまうのだが。


まさしくタイの女性の生き方ではないか。

男の立場からいうと、お金だけが目当てで、金の切れ目が縁の切れ目か、という見方をしてしまうので、タイの女性は金だけが目当てだと激怒することになる。

だからといって金を投入続けても縁が戻るわけでもあるまい。

金の切れ目というのは、只のいいわけ。熱にさめただけ。束縛はしても、されたくないのがタイの女性の生き方というもの。


タイの男も浮気性だ、バタフライだ、と言われるけど。

燃えるような喝采と情熱の中に人生を悔いなく生きたいと思うだけのこと。


そう思うと、何となく分かったような気になる。
分かった気になるだけで、理解したわけではないのだが。

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演出  鵜山 仁
美術  島 次郎
衣裳  緒方規矩子
照明  沢田祐二
振付  石井潤
再演演出  澤田康子
舞台監督  斉藤美穂

カルメン  エレーナ・マクシモワ
ドン・ホセ  マッシモ・ジョルダーノ
エスカミーリョ  ガボール・ブレッツ
ミカエラ  砂川涼子
スニガ  妻屋秀和
モラレス  星野 淳
ダンカイロ  北川辰彦
レメンダード  村上公太
フラスキータ  日比野 幸
メルセデス  金子美香

合唱指揮  三澤洋史
合唱  新国立劇場合唱団
児童合唱  TOKYO FM 少年合唱団
バレエ  新国立劇場バレエ団

イヴ・アベル指揮/東京交響楽団

上演時間:2時間45分(第Ⅰ幕55分 第Ⅱ幕45分 Ⅲ幕65分)



JIMMY

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テーマ : クラシック   ジャンル : 音楽

ダフニスとクロエ




雪が降ってきそうなほど寒い一日である。

今日は、みなとみらいホールでラヴェルの夕べのコンサート。

曲目はモーリス・ラヴェル作曲、バレエ音楽「ダフニスとクロエ Daphnis et Chloé」


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[クロエの接吻(ダフニスとクロエ)/シャガール]




この音楽は、全曲という演奏形態と、第一組曲、第二組曲と分割した演奏形態がある。

全曲なら55分であるが、第一組曲は15分間、第二組曲は15分間というショートカットになる。

実際に中身が濃いのは第二組曲なので、これだけ聴いていれば十分なところもある。



第二組曲冒頭の「ルヴェ・デュ・ジュール」は、生命のめばえと躍動が最も美しく表現された現代の代表的な音楽の一つである。





[ルヴェ・デュ・ジュール@デュトワ/モントリオール響]



Part1
Introduction et Danse religieuse
Danse générale
Danse grotesque de Dorcon
Danse légère et gracieuse de Daphnis
Danse de Lycéion
Danse lente et mystérieuse des Nymphes

Part2
Introduction
Danse guerrière
Danse suppliante de Chloé

Part3
Lever du jour(ルヴェ・デュ・ジュール)
Les amours de Pan et Syrinx
Bacchanale


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今回の演奏は全曲版だったが、全曲演奏でなければ見られないところもある。

その一つは第一部の6曲目「Danse lente et mystérieuse des Nymphes」の、舞台裏演奏(バンダという)。文字通りトランペットとホルンと合唱がステージから退去してステージの裏の方で演奏をするというものである。



しかしその演奏法というものは、思ったほどに効果的でもない。これならステージ上で出来る限り弱く弱く演奏した方がいいかもしれない。(金管が弱く演奏するのは極めて難しいが)




JIMMY

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テーマ : バレエ   ジャンル : 学問・文化・芸術

サミュエル・バーバーのヴァイオリン協奏曲




サミュエル・バーバーのヴァイオリン協奏曲 OP14
 第2楽章 andante


このヴァイオリンのためにあるような音楽は、演奏者による采配が大きく表れる。

古今東西さまざまな演奏家によって演奏されてきたが、特筆はアイザック・スターン、イツァーク・パールマン、ギル・シャハム、そしてヒラリー・ハーンである。



この哀愁に満ちた美しい楽章は、また美しさとはどのようなものなのかということを考えずには語れない。

大きく分けるとアイザック・スターン、イツァーク・パールマン、ギル・シャハムはロマン主義、ヒラリー・ハーンは新古典主義と分類されている。

ロマン主義とか古典主義とか教科書的な解釈はともかくおいといて、Youtubeで聞き比べてみた。録音状態はネットだから期待は出来ないので、あくまでサンプルとしてのヒアリングです。



パールマンは甘い。とろけるように甘い。こんな演奏を耳元で囁かれたら女はイチコロでゲロつくな。


[Itzhak Perlman/ Barber: Violin Concerto 2 & 3 Mov]




ギル・シャハムではそこまで甘ったるい演奏とは思わないが、やはり気を入れた演奏。

「そうなんです、ここは涙を流す場面なんです」というような大衆向けメロドラマを見ているような気になる。
ちょっと前にも、ありましたな。韓流とかいったTVドラマパターンが。今再放送で見るとゲロゲロ状態なんだけど。当時はこれでも感動していた安っぽいオバチャンがいたのだから、この手の演出手段というのはいつの時代でもあるのだろう。



[Gil Shaham/ Barber: Violin Concerto ( 1996) ]
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ヒラリー・ハーンを聴いてみる。甘美な楽章だと思っていたものが一転して深い悲しみを包んでいるような悲壮感さえ漂ってくる。

晩秋の落ち葉の中を、物思いに沈みつつ散策しているような。そのような深い憂いを秘めた演奏です。



[Hilary Hahn/ Barber: Violin Concerto]



ヒラリー・ハーンには、残念なことに横浜公演の演奏会のチケットを買っていたのですが、東日本大地震の余波で公演中止になってしまって、聴き逃してしまったのです。それ以降何度か日本公演もあったのですが、なかなかチャンスが無くて演奏会に行くことが出来ないでいます。

いつの日か、演奏を聴くことが出来たらいいなと思い続けています。



JIMMY

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テーマ : ヴァイオリン   ジャンル : 音楽

バッハ 幻想曲とフーガ ハ短調 BWV537





ミューザ川崎にて「バッハ 幻想曲とフーガ ハ短調 BWV537」を聴く。
第一部が大木麻理さんによるパイプオルガンによる演奏
第二部がその曲をエルガーが管弦楽版に編曲した演奏

オルガン演奏は大木麻理さんという若手のオルガニスト。第 65 回「プラハの春」国際音楽コンクール・オルガン部門第3位。
現在、日本とドイツで演奏活動を行っている方です。

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[大木麻理]

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この曲は、バッハの「幻想曲とフーガ」集の中では「大フーガ BWV542」や「半音階的幻想曲とフーガ BWV904」のような有名な楽曲ではないので、あまり聴く機会が無い。



それでもオルガン音楽の中では秀逸な作品だと思う。
淡々と演奏すると、あぁバッハだなぁ。という通り一遍の感想しかないが、通奏低音を少し強めると、地獄の劫火を表現するような苦悩に満ちた音楽に変わる。



[Fantasia and Fugue in C Minor BWV 537]



しかしこれをエルガーが編曲すると、全く違った音楽になる。
冒頭のオーボエと弦楽アンサンブルのテーマは、哀愁を帯びた秋の散歩道のようだ。



[エルガー編曲/ 幻想曲とフーガ ハ短調 BWV537]



もっともこの曲はリヒャルト・シュトラウスが幻想曲部分を、エルガーがフーガ部分を編曲して二人の合作になるはずだった。

ところがエルガーの方はフーガの編曲が終わっているのに、いつまで待っても幻想曲の編曲が来ないので、自分で幻想曲パートまで編曲することにした。

と書くとR・シュトラウスがさぼっていたみたいだけど、実際には編曲された1921年というのは、第一次大戦と第二次大戦の間の微妙な国際情勢。シュトラウスはドイツに、エルガーは英国です。なかなか連絡もうまく取れなかったのかもしれません。

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さあ、2つの「幻想曲とフーガ BWV537」を聴き比べてみると。


分かりやすく、ストレートに心に響くのはエルガー版です。
バッハの原曲はやや数学的というか、論文のように堅苦しい。

しかしその論文のような堅苦しいバッハの原曲は、何度も何度も繰り返し聴いていくと、やがて重い扉の向こうに秘められたことばが聞こえてくるような。そんな気がします。



JIMMY

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Author:JIMMY
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音楽の話やイラストの話と
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