お月さまほしい
(2013/9/2)
ネコさんのイラストを描いてみました。スケッチのトレーニングにはちょうどいいですよ。全体では約3時間の行程です。スケッチだけなら1時間くらいでしょう。
まずは、ラフスケッチから。今回はネコさんがいないので、写真起こしにしました。ネコさんはじっとしてないから、どっちみちモデルにはなりませんけど。
ラフですから、全体のバランスを考えて体毛の流れでモチーフのマッス感をつくっていきます。
[Fig01 ラフスケッチ]
ラフスケッチが完成したら、上質紙157g/m2にトレースして筆を入れていきます。
上質紙は鉛筆がすべるので描きにくいのですが、ロットリングペンは紙にひかかるので上質紙のように表面がごく滑らかな方がいいでしょう。
なお、シャープペンはお勧めしません。線が硬質なうえに、消しゴムがかかりにくく、おまけにスキャナーで取り込むと痕がくっきり出てしまいます。
[Fig02 ロットリング]
ネコさんは一本一本の毛が命ですから、0.1mmのロットリングで毛を一本ずつ描いていきます。
毛の一つ一つに光の粒子が反射していると考えて印象派のように点描をしていきます。
ネコさんは、毎日毎日毛づくろいをして毛の一本に至るまで気を使っていますので、描く方としても毛の一本一本の違いをきちんと描き分けてあげましょう。
顔面の毛と背中の毛では太さも長さも違うはずです。
それから、ネコさんはイヌさんと違って、いつもネコ足立ちになります。
すぐ次の動作に移れるように、前脚は地面に着くか着かないかという感じです。
この段階でスケッチは終了です。ここまでで約1時間くらいの行程です。
[Fig03 ロットリングによる仕上げ]
◇◇◇◇◇◇
墨入れが終わったら、スキャナーで取り込みます。取り込んだ画像はフォトショップCS5で周囲のホワイトを除去し、コントラストを強めてから、一度グレイスケールにしてJPGで保存します。元ファイルはそのままフォトショップ形式で保存しておきます。
次に、 Illustrator CS4を立ち上げ、新規にA4をつくります。JPGで保存したグレイスケールデーターを、A4の上に新規レイヤーとして重ねます。
Illustrator CS4でライブトレースをおこない、ベクター図形に変換します。そのうえでライブペイントをおこない、AIデーターとして保存します。
このAIのベクトルデーターを先ほどのフォトショップ上にスマートオブジェクトとして配置します。
[Fig04 Illustrator CS4のベクター図形]
さて、フォトショップのデーター上には、[Fig03]と[Fig03の周囲のホワイトを除去]と[Fig04]の3つがレイヤーとなって重なっている事になります。
ここで色塗りのレイヤーを7つ新規に作成します。1番は全体をホワイト、2番は全体をREDで塗りつぶします。
3~7番のレイヤーはそれぞれ、桑茶・イエローオーカー・桑茶・月白・仕上のレイヤーになります。
まず、黒い部分を緑がかった桑茶で塗っていきます。
[Fig05 黒緑のパート]
鼻と頬にイエローオーカーを塗ります。これは茶色よりは明るい色です。
[Fig06 イエローオーカーのパート]
次に桑茶レイヤーよりも上位レイヤーで茶色系を塗ります。これも桑茶(くわちゃ)色です。桑茶をマスキングしていくので、桑茶の方が上になります。
[Fig07 桑茶のパート]
次に、桑茶レイヤーの下部に月白レイヤーを配置します。これも白の中でも月白(げっぱく)というやや青緑の混じった白を使います。
[Fig08 月白パート]
ここで、 Illustrator CS4のベクター図形のレイヤーを表に出して、いままでのレイヤーと重ねて調子を整えます。バックはホワイトで塗りつぶしたレイヤーです。
[Fig09 ネコの全体図、バックは白レイヤー]
バックをREDで塗りつぶした赤レイヤーに変えます。こうすると、塗り残しや不要なゴミが浮かぶので、それを消していきます。
[Fig10 ネコの全体図、バックは赤レイヤー]
◇◇◇◇◇◇
次に背景を用意します。今回は大きな月と野の花のある風景を使います。
まず、背景を月の部分と、野の花の部分、夜空の部分にレイヤーを分割します。
[Fig11 月レイヤー]
[Fig12 野の花レイヤー]
分割した間にレイヤーを挿入し、樺(かば)色で薄く雲を描きます。雲は月よりも前面で、野の花よりも後ろでなくてはいけません。雲を別レイヤーにしたのはネコさんの配置に合わせて移動するためです。
[Fig13 背景の合成図]
この背景の前面にネコさんを配置します。背景の雲の位置を調整します。仕上げにネコさんの鼻と口を淡いピンクで、眼をキャッツアイ模様に塗ります。
[Fig14 完成]
**************************************************
君が今頃 泣いてるんじゃないかと思ったんだ
ひとりだけで 泣いてるんじゃないかと思ったんだ
君をかばう勇気も
なぐさめも何ひとつ浮かばす
見送った己れのなさけなさに
さいなまれて君に何か渡してあげたくて
何かないか何かないか
探し回ったんだ
夜中の屋根で猫は跳ぶ
君に贈ってあげたいから お月さまほしい
「お月さまほしい」~中島みゆき
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JIMMY
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ネコさんのイラストを描いてみました。スケッチのトレーニングにはちょうどいいですよ。全体では約3時間の行程です。スケッチだけなら1時間くらいでしょう。
まずは、ラフスケッチから。今回はネコさんがいないので、写真起こしにしました。ネコさんはじっとしてないから、どっちみちモデルにはなりませんけど。
ラフですから、全体のバランスを考えて体毛の流れでモチーフのマッス感をつくっていきます。
[Fig01 ラフスケッチ]
ラフスケッチが完成したら、上質紙157g/m2にトレースして筆を入れていきます。
上質紙は鉛筆がすべるので描きにくいのですが、ロットリングペンは紙にひかかるので上質紙のように表面がごく滑らかな方がいいでしょう。
なお、シャープペンはお勧めしません。線が硬質なうえに、消しゴムがかかりにくく、おまけにスキャナーで取り込むと痕がくっきり出てしまいます。
[Fig02 ロットリング]
ネコさんは一本一本の毛が命ですから、0.1mmのロットリングで毛を一本ずつ描いていきます。
毛の一つ一つに光の粒子が反射していると考えて印象派のように点描をしていきます。
ネコさんは、毎日毎日毛づくろいをして毛の一本に至るまで気を使っていますので、描く方としても毛の一本一本の違いをきちんと描き分けてあげましょう。
顔面の毛と背中の毛では太さも長さも違うはずです。
それから、ネコさんはイヌさんと違って、いつもネコ足立ちになります。
すぐ次の動作に移れるように、前脚は地面に着くか着かないかという感じです。
この段階でスケッチは終了です。ここまでで約1時間くらいの行程です。
[Fig03 ロットリングによる仕上げ]
◇◇◇◇◇◇
墨入れが終わったら、スキャナーで取り込みます。取り込んだ画像はフォトショップCS5で周囲のホワイトを除去し、コントラストを強めてから、一度グレイスケールにしてJPGで保存します。元ファイルはそのままフォトショップ形式で保存しておきます。
次に、 Illustrator CS4を立ち上げ、新規にA4をつくります。JPGで保存したグレイスケールデーターを、A4の上に新規レイヤーとして重ねます。
Illustrator CS4でライブトレースをおこない、ベクター図形に変換します。そのうえでライブペイントをおこない、AIデーターとして保存します。
このAIのベクトルデーターを先ほどのフォトショップ上にスマートオブジェクトとして配置します。
[Fig04 Illustrator CS4のベクター図形]
さて、フォトショップのデーター上には、[Fig03]と[Fig03の周囲のホワイトを除去]と[Fig04]の3つがレイヤーとなって重なっている事になります。
ここで色塗りのレイヤーを7つ新規に作成します。1番は全体をホワイト、2番は全体をREDで塗りつぶします。
3~7番のレイヤーはそれぞれ、桑茶・イエローオーカー・桑茶・月白・仕上のレイヤーになります。
まず、黒い部分を緑がかった桑茶で塗っていきます。
[Fig05 黒緑のパート]
鼻と頬にイエローオーカーを塗ります。これは茶色よりは明るい色です。
[Fig06 イエローオーカーのパート]
次に桑茶レイヤーよりも上位レイヤーで茶色系を塗ります。これも桑茶(くわちゃ)色です。桑茶をマスキングしていくので、桑茶の方が上になります。
[Fig07 桑茶のパート]
次に、桑茶レイヤーの下部に月白レイヤーを配置します。これも白の中でも月白(げっぱく)というやや青緑の混じった白を使います。
[Fig08 月白パート]
ここで、 Illustrator CS4のベクター図形のレイヤーを表に出して、いままでのレイヤーと重ねて調子を整えます。バックはホワイトで塗りつぶしたレイヤーです。
[Fig09 ネコの全体図、バックは白レイヤー]
バックをREDで塗りつぶした赤レイヤーに変えます。こうすると、塗り残しや不要なゴミが浮かぶので、それを消していきます。
[Fig10 ネコの全体図、バックは赤レイヤー]
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次に背景を用意します。今回は大きな月と野の花のある風景を使います。
まず、背景を月の部分と、野の花の部分、夜空の部分にレイヤーを分割します。
[Fig11 月レイヤー]
[Fig12 野の花レイヤー]
分割した間にレイヤーを挿入し、樺(かば)色で薄く雲を描きます。雲は月よりも前面で、野の花よりも後ろでなくてはいけません。雲を別レイヤーにしたのはネコさんの配置に合わせて移動するためです。
[Fig13 背景の合成図]
この背景の前面にネコさんを配置します。背景の雲の位置を調整します。仕上げにネコさんの鼻と口を淡いピンクで、眼をキャッツアイ模様に塗ります。
[Fig14 完成]
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君が今頃 泣いてるんじゃないかと思ったんだ
ひとりだけで 泣いてるんじゃないかと思ったんだ
君をかばう勇気も
なぐさめも何ひとつ浮かばす
見送った己れのなさけなさに
さいなまれて君に何か渡してあげたくて
何かないか何かないか
探し回ったんだ
夜中の屋根で猫は跳ぶ
君に贈ってあげたいから お月さまほしい
「お月さまほしい」~中島みゆき
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